空き家を放置しないで！空き家が危険な理由

空き家が引き起こすトラブルとは？

近隣住民への迷惑：衛生面や景観の悪化

　空き家を長期間放置すると、雑草が伸び放題になったり、ゴミの不法投棄が増えたりすることで、周辺地域の衛生環境が悪化します。また、外壁の汚れや屋根の崩れなどにより景観も損なわれ、近隣住民にとって不快な環境を生む原因となります。これにより、周辺住民とのトラブルが発生するケースも少なくありません。空き家の劣化が早い場合、これらの問題はより深刻化しやすいと言えるでしょう。

防犯リスクの増加：不法侵入や火災のリスク

　空き家が放置されることで最も懸念されるのが防犯リスクの増加です。人の出入りがない家は、不法侵入者やホームレスの隠れ場所となりやすく、不審火や犯罪の温床になる可能性があります。さらに、電気系統やガス設備を放置することで火災事故が発生するリスクも高まります。このような空き家の存在は、近隣地域全体の安全性を脅かすため、迅速な対応が必要です。

自然災害でのリスク増大

　空き家は人が住んでいないため、定期的な点検やメンテナンスが行われず、建物の耐久性が低下しやすいです。こうした状況では地震や台風、大雪などの自然災害が発生した際に、屋根や壁の崩壊、倒壊などのリスクが高まります。特に劣化が早い空き家では災害時の危険性が一層増大し、その破損が近隣の住宅や通行人に被害を及ぼす可能性もあります。空き家を放置しないことが、災害時の被害軽減にもつながります。

空き家が劣化する理由

長期間使用されない建物の劣化スピード

　空き家は人が住まなくなることで、換気やメンテナンスが行われなくなり、建物の劣化スピードが急速に進む傾向があります。湿気がこもりやすくなるため、カビの発生や木造部材の腐食が起こりやすくなり、建物全体の耐久性が低下してしまいます。とくに木造の建物では、湿気が原因でシロアリの被害を受けやすくなり、柱や部材に穴が開くことで耐震性にも悪影響を及ぼします。また、人が住んでいる家に比べて、清掃や点検が行き届かないため、内装や表面の汚れも目立ち、見た目の価値も低下してしまいます。

配管や電気設備のダメージ

　空き家では、水道管やガス管、電気設備が長期間使われないことで劣化が進みやすくなります。例えば、水道管の場合、放置することで内部にサビやヘドロが蓄積し、最悪の場合、破損や水漏れが発生することがあります。水漏れが起きると床の腐食やカビの発生を招き、さらにシロアリの被害に繋がる可能性もあります。また、水道管が空になると、虫やネズミが侵入することがあり、室内が不衛生な状態になるリスクも存在します。このような配管や設備のダメージは、空き家を再利用したいと考えた際に大きな負担となることが多いです。

湿気や害虫の被害が拡大する

　空き家が劣化する最大の原因の一つが湿気です。人が住んでいない家は換気が行われにくく、湿気が溜まりやすい環境になっています。湿気がこもると、カビの発生、木材の腐敗、そしてダニやシロアリの繁殖が一気に進むことがあります。特にシロアリの被害は深刻で、柱や梁を食い荒らすため、建物全体の構造を弱らせる危険性があります。また、害虫だけでなく、湿気の影響で壁紙や床材が剥がれることも多く、住居としての快適性が著しく低下します。このように湿気が原因で建物の寿命が縮まることは、空き家の大きな問題の一つと言えるでしょう。

あなたの空き家が法律で問題になる可能性

特定空家に指定されるリスクとは

　空き家を長期間にわたり放置していると、「特定空家」に指定される可能性があります。特定空家とは、倒壊の恐れや環境の悪化、景観を損なう恐れのある空き家のことを指します。この指定を受けると、建物の所有者は行政から改善指導を受けることになり、場合によっては所有者負担で解体などの対応を求められることがあります。

　例えば、湿気のこもる空き家は劣化が早く、カビや害虫の発生によって老朽化が進みます。その結果、敷地外まで悪臭や害虫が広がり、近隣住民とのトラブルを引き起こす可能性があります。こうした状況が深刻化すると、行政が「特定空家」に指定するリスクが高まります。

空き家対策特別措置法の概要

　空き家問題は社会的に大きな課題となりつつあり、これに対応するために「空き家対策特別措置法」が策定されました。この法律は、地域の安全や住環境を守ることを目的に、特定空家の適切な管理を所有者に義務付ける内容です。特定空家に指定された場合、所有者は行政から改善勧告を受け、それを無視すると追加の命令や罰則が科されることがあります。

　この法律では、特定空家の解体や修繕が必要と判断された場合、行政が所有者に直接対応を求める権限を持っています。また、必要に応じて空き家の固定資産税の優遇措置を解除し、課税額が大幅に増加する可能性もあります。

所有者が受ける行政からの指導や罰則

　特定空家に指定されると、まず行政から改善指導が行われます。この指導には、定期的な点検や修繕、解体の検討など具体的な指示が含まれる場合があります。指導を無視した場合や改善が見られない場合には、正式な命令が下され、その命令さえも従わない場合には罰則が科されることになります。

　行政命令を無視した場合の罰則には、罰金の支払いが含まれることがあります。また、行政が強制的に解体を行い、その費用を所有者が負担するケースもあります。このような措置を避けるためにも、空き家は放置せず、劣化が早く進む前に適切な管理を行うことが重要です。

空き家を放置しないための具体的な解決策

維持管理をする: 定期的な点検と修繕

　空き家を適切に管理するためには、定期的な点検と修繕が欠かせません。誰も住んでいない家は、人の手が加わらないことで劣化が早い傾向にあります。例えば、窓を開けての換気を行わないと湿気がこもり、木造部分が腐ったり、カビや害虫が発生したりすることがあります。水道管や電気設備が使われない状態もサビや破損の原因となり、建物全体の状態を悪化させてしまいます。

　これらを防ぐため、少なくとも年に数回は空き家に足を運び、換気や簡単な掃除を行うことが推奨されます。また、木材の腐食やシロアリ被害が見つかった場合は、早急に専門の業者に依頼して修繕を行うことが重要です。

売却や賃貸の選択肢を考える

　空き家を長期間放置することは、劣化を招くだけでなく、防犯リスクや近隣トラブルの原因にもなります。そのため、活用の見込みがない空き家は早めに売却を考えるのが効果的です。

　売却を考える場合、不動産会社に査定を依頼することで適正な価格を知ることができます。手続きや契約面で注意が必要な場面もあるため、信頼できる専門家と相談しながら進めると安心です。

君津市・木更津市・袖ケ浦市・富津市で空き家の売却の事ならセンチュリー２１エステートコンサルにお任せください。